呼ばれてんだか、呼ばれてないんだか…

日曜日の空腹時血糖値は104mg/dlです。

合格。

先週に引き続き、病院受診の話です。

かかりつけ医から紹介状をもらって、月曜日に熊本市の某大病院を受診しました。

あそこの病院は建物は新しいんですが、どうも旧態依然とした患者誘導システムを採用していて、はっきり言って難聴者には辛い病院です。

せっかく設備が整っていて、自動精算機やモニターも揃っているんだから、それらを有効に活用すれば良かろうに、どうもデカい声で呼び出すことを止めない。

他の大病院は待合室のモニターに、患者番号を順次映し出すシステムを採用してるのに、何であそこは最初っから最後まで、「セリ市場」の入札スタイルを止めないんだろうね。

あれじゃ聴こえない人間は分からねぇって…。

まず受付から始まるんだけど、受付ける前に、その朝訪れた来院者の診察券を一か所に回収するようになっている。

診察券を取り上げられた来院者は大きなホールでずっと待たされる。そこにはベンチも並んでるけど、座れないですよ。時間が来れば声のデカい警備員が一人ひとり名前を呼び出し始めます。あさっての方向を向いて座ったらアウトですからね。よほど条件の良いベンチでないと安心して座れないわけです。

呼ばれたら診察券を返してもらって、自動受付機に券を通すわけだけど、もうここの作業って要らなくないですか？来た人が順に券を通せば良いのであって、何故こうもストレスの溜まるやり方を採用するのよ？

その呼び出し係に「僕、耳が悪いんだけど」とか、必ず念を押す必要があるし、毎回僕のようなワケアリ患者が五、六人、呼び出し係に食って掛かる光景にお目にかかるんだけど、やはり改善されませんね。毎年、ここで最初のため息つくことになる。伝統的にこれをやり続けていく意思みたいなものを感じます。

ワケワカメ…。

それで自動受付機から、本日の診察の流れみたいなプリントアウトが出てくるんですが、そこには今日の患者番号と名前と検査項目が印刷されています。

まぁそれを見れば各自検査場所に出向いて、検査を受けることが出来るはずなんですか、ここの病院は一旦患者を各科でプールして、更なる呼び出しを掛け、出陣を促す手続きを取ります。また待たされることになる。今度はベンチに座れるだけマシなんだけど、ここでは受付カウンターから呼ばれるのか、そうでない場所から呼ばれるのか、受付のどのお姉さんが呼ぶのか、どの看護師が呼ぶのか、さっぱり見当が付かないわけです。

いうならば、もう一斉に矢を放たれてるようなもんで、看護師が呼ぶ場合、単独ならまだしも、三、四人が一斉に呼び出しを掛けるようだと、もう読唇もへったくれもないわけです。マスクもしてるのにさ。

一人ひとりの声は十分にデカいけれど、これが複数人なら狂おしいくらいハモって逆効果なので、やめて欲しいんだわ。一斉に呼び出すの。

声がデカいだけじゃ、何て言ってんのか分かんないってば。

それで僕はどう対処したかというと、以前「自分は難聴です」というのを受付に申告するのをやってみたんだけど、まぁ「分かりました」という返事はモチロンもらえる。でもそれだけなんだよな。なんせ大病院だからねぇ…二、三分後にはウヤムヤになってるんだよな。つまり前述のような修羅場のフリダシに強制的に戻されちゃうわけです。

それで先日はというと、一番前のベンチに陣取って、自分の膝の上に、例のプリントアウトを乗っけてみたんです。番号がデカく印刷されてるから、さすがに看護師の目にも止まるだろうと思ったわけです。

でも違ったな。彼女たちは自分の呼び声に対する反応を待っているだけで、目の前に何がぶら下がっていようと、全く感知しないんだな。目の前に「15」って数字とか名前を掲示してても「はい」と返事出来なきゃ認識してくれないんだな。

で、ですよ。どうなったかと言いますと、僕の隣に座ってたオッサンが膝の上のプリントアウトを見て「あんた、呼ばれてるよ」と、肩を叩いて教えてくれたんです。

まさか、あのオッサンがそんなに機転の利く人物だとは思わなかった。

世の中、捨てる神あれば拾う神もいるもんです。オジサン、タスケテクレテ、アジガドー(鼻水混じり)。