４月23日日曜日の空腹時血糖値は117mg/dlです。
うーん、どうしたものか…。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」
丸山正樹さんの著書で、確か、コロナ前に文庫本を取り寄せて読んだんだと思う。
あれから断捨離した際に捨ててしまっだんだけど、なぜか破棄前に「自炊」をしてて、先日そのテキストファイルを見つけたんです。
「自炊」って分かりますか？本を電子書籍化することなんです。1ページずつスキャナーで読み取るんですね。テキストファイルだけだと、例えばメモ帳とかで開いて読めなくはないんですが、文字間が詰まって読みにくいのなんの。
そこでスマートフォンの「原稿用紙」アプリで開くと、ちょうど文庫本で読んでるみたいに、読みやすくなる。「原稿用紙」アプリは無料版もあるけど、今回のように書籍を丸ごと読み込むためには有料版の購入が必要です。五年位前に購入したんだけど、1,400円なんです。結構高いですね。
このアプリ、音読機能があって、音読をONにするとスピード可変で文字を読み上げてくれます。もちろん読み進むにつれ、自動でスクロールしてくれるから、割と集中力がない人でも読書が楽になると思います。
なかなか「デフ・ヴォイス」の話が出てきませんね。
というわけで、今回はスマホで 「デフ・ヴォイス」 を再読したわけなんですが、何か前回と読後感が違ってた。
今回の方が強い衝撃を受けたし、感動も深かった。
なぜだろう？通常、再読だと感動が薄まるもんなのに…。
簡単なアウトラインを説明すると、自分以外の家族がろう者で、手話が使える健聴者を「コーダ」というんですけど、主人公がソレ。その人が手話通訳者として法廷弁護を引き受けることになり、ある殺人事件の真犯人を追い詰める、というもの。
ネタばれになってしまうので、これ以上は書かないけれど、ようするに被告人がろう者で、この人ととの関りから新たな被疑者を見つけ出し、その人物もろう者という設定です。そんなに複雑な展開があるわけではなく、読みやすい典型的なミステリです。
作者の視点において、健常者特有の憐みを感じるのは返す返す気に食わないんですが、前回読んだときと比べてジワる点が多かった。
クライマックスで手話動作を効果的に使い、真犯人と主人公が手話でやり取りします。手話の手の動きを描写し、その文意は伏せておくというやり方。健聴者はもちろん、手話を知らない読者にも何が起こってるのか知る術もないというギミックです。
もちろん、そこで使われた手話の意味は、のちに種明かしされるんですが、コロナ以前は僕はここんとこ、分かんなかったです。
ところが今度は分かっちゃって、凄いエモーションを感じました。
手話学習の成果です。
書かれている通りに自分の手を動かしてみて、その意味が分かると何かこみ上げるものがありました。
僕はそれなりに読書をやってきた人間だけど、こんな感動の仕方、初めてだ。
聴覚障害者を扱った小説は結構あるらしいですね。小説を読むのはしばらく止めていたんですが、また読もうかと思っています。
その際、「自炊」をやった上で、スマホで持ち歩きたいと考えているところです。
「デフ・ヴォイス」 はフラットスキャナーで、手動でスキャンした(結構な重労働)わけですけど、こういうことには専用のスキャナーがあって、現在購入を迷っているところ。
文庫本の背表紙をカッターで取り除けば、あとは機械が瞬く間に読み取っていくので、ラクチンらしい。
もう感動的なくらいスイスイと電子書籍化できちゃう。
だったら最初っから電子書籍を買えば？って話だけど、あれは結構値が張るからな。安売りもしてくれないし。
紙媒体ならアマゾンやBookOffで100円そこらで買えるし、貪るような読書家ならトータルコストで考えた時、機械の代金なんてすぐ元が取れると思う。
R・D・ウィングフィールド のフロスト警部シリーズはKindleで電子版を買うと1226円ですぜ。高いわ、これは。中古の文庫本だと100円もしない。
あとマイケルZリューインのサムソンシリーズも持ってるけど、とにかくアメリカのミステリだったら、押し入れの中に山ほどある。
L・Aモース の「オールド・ディック」という老人ばかり出てくる探偵物が一番のお気に入りなんですけど、こういう本は電子化されてません。古過ぎるんです。
何にせよ、古い本がいっぱいあるから「自炊」が最良じゃないかと思う、今日この頃。ネットの記事は食傷気味で、以前の読書生活に回帰したいと思っています。
というわけで、自炊の思いが募る一方なんですが、オレちょっと金の使い過ぎかなーと最近思うところがあって、なかなかスキャナー購入に踏み切れない状況です。
ん？スキャナーっていくらするのか、だって？
富士通の最新型のやつで45000円ですかね。Yahooショッピングでポチすれば済むだけの話なんですけどね。
何か罪悪感があるんだよなぁ。嫁に申し訳ないし。
思えばウチって貧乏なんだよなぁ。
