今朝の空腹時血糖値は以下です。118mg/dl
ダメですねぇ。やはり食い過ぎですかねぇ。最近寒い日が続いて、食べて暖を取ろうとする場面が多いからかも…。
さて…。
これから書く一部始終はおおむね実話です。
先週の金曜日、何の変わり映えのない就業後の帰宅途中、銀行に立ち寄りました。
明日から土日だから、所持金に余裕を持たせたかったからです。その時は2万円をATMで下ろそうとしていました。
僕は二つ折りの財布を尻ポケットに入れる癖があって、困ったことに、キャッシュカードやポイントカードにひびが入り、今では結構割れてきています。尻ポケットに入れたまま運転したり、椅子で寛いだりするからです。
ATMにカードを挿入し、カードを取り出すと、「もうそろそろ新しいカードを再発行してもらわないとヤバいなぁ」とか思いながらカードを財布にしまい、建物から出てきました。
駐車場のプリウスに乗り込み、車を発進し、銀行の敷地から出ようとしたところで、「ん?」と思いました。「オレ、オカネ取ったっけ?」
慌てて停車し財布を取り出すと、見事に金が入ってない。車をバックさせようにも、既に後続車が後ろに張り付いているので、後退不可能。
仕方なく銀行を出て、また入り直してATMコーナーに駆け込むと、さっきの機械の入出金シャッターが閉じてる。
あぁ…なんてこったい。
僕のアホさ加減の真骨頂は、ここから始まります。
ATMコーナーから出ていこうとしている若い男性を呼び止め、「ここにあったオカネ、知りませんか?」と尋ねてしまいました。完全に気が動転していて、自分でも何言ってんだか良く分かってない。
この時、僕は誰かがお金を抜き取ったんだろう、と思い込んでた。だから反射的に遠ざかろうとしている人物を引き留めたんだろうと思います。
その男性はすぐに事態を察したらしく、ATMの機械を指さして、何か説明している様子でした。あいにくマスク着用していたため、何を言ってるんだかさっぱり分からない。ただ、あくまでも勘だけど、僕に対する敵対心は感じられず、目元の表情から察するに、この人は潔白だと思いました。
「あ、あとはもういいです。呼び止めてすみませんでした」と彼と別れたものの、僕はまだ、他の誰かが盗っていったんだ、と思い込んでた。
がっくりと肩を落として、車へ戻り、「馬鹿だなぁ、オレ」としばし自己嫌悪に陥っていました。2万円で済んで良かったけど、それでも2万円は痛かった。
諦めきれずに最寄りの交番へ行き、「自分の不注意なので申し訳ないんですが…」と起きたことを説明しました。若い警官とベテランの警官が二人、別に突き放すこともなく、親身に話を聞いてくれました。この二人もやはりマスク着用していたので、やり取りは筆談です。
何度も聴き返し、何度も同じことを言い、たどたどしいコミュニケーションが続きます。
結局、当該の銀行は管轄外であるため、管轄内の交番へ向かってくれ、と説明されました。
その交番を出て、一旦車の中で妻に電話で事情を説明し、指示された交番へ向かいました。
新たな交番にたどり着くなりカウンターに招かれ、マスク着用した総勢5人以上の警官たちから、あれこれ尋ねられました。先の交番から僕が難聴だというのを聞いていたらしく、一応筆談してくれるけれども、中には気が短い人もいて、懸命に口話でコンタクトを取ってくる。
5人ともマスクをはめてるし、5人一斉に何かおっしゃられても分かんないですよ。
筆記の手元はお留守だし、音声文字変換アプリを使おうにも、5人いっぺんに話しかけちゃ解析出来んだろ。
「相棒」ばっか観てないで「silent」も観なさいよ、 「silent」も。まだFODでやってるから。
殆ど意思疎通が出来てなかったと思うけれど、僕が出金した証拠と状況を聞いてたんだと思います。でもまぁ、ちゃんと答えられたかどうか、今となっては良く分かんないです。
でもATMから発行されるレシートは、いつもキャンセルしてるので、証拠を出せと言われても…。
とにかく業を煮やした感じで、近くにある同銀行の別のATMコーナーへ二人の若い警官と共に向かい、通帳記入を行いました。
それで出金の事実が確認出来ると、ATMの直通電話で銀行とコンタクトを取ってくれました。
「明日から土日ですから、月曜日には銀行から電話があるはずですよ」
ここでようやく僕は事態を理解します。
僕が取り忘れた2万円は、そのまま機械の中に残っていて、こういう場合シャッターが閉じるようになっているんだと…。
つまり誰も盗んでなくて、僕がそういうシステムを知らなかっただけ。
あの時、機械を指さして何かを言ってた若い人は、たぶん「お金は機械の中に戻されてますよ」と教えてくれてたんだと思う。
呼び止めたのがあの人で良かった。下手すると喧嘩になってたと思う。
ううう…とっても恥ずかしい。警察にも世話をかけちゃったな。思えば、意思疎通は困難でしたけど、彼らの対応は丁寧だったんですよ。
帰宅して妻が、「大丈夫よ。ATMにはたくさんカメラが仕掛けてあるから、盗る人なんていないわよ」と慰めてくれました。
その日は疲れてて泥のように眠りました。
いつものように土日の夜勤をこなし、お金のことなんかすっかり忘れてた、月曜日の昼下がり。
妻からのメールが届きました。
「先ほど、銀行から電話がありました。2万円、取り忘れていたので、振り込みましたとのことです。よかったね。」
うん、良かったです。ご迷惑おかけしました。