7月23日夜勤明けの空腹時血糖値は105mg/dlでした。

 

僕はその見た目からして、ロック・ミュージックを語れる人種じゃないんだけど、かってはMR.BIGというバンドのファンでした。

最近、Yahoo!Japanのトップページに、頻繁に彼らの広告が出てきます。

MR.BIGは、1988年に結成されたアメリカのハードロックバンドで、エリック・マーティン(ボーカル)、ポール・ギルバート(ギター)、ビリー・シーハン(ベース)、パット・トーピー(ドラムス)という4人の超絶技巧者が集まったスーパーグループです。

メロディアスでキャッチーな楽曲と圧倒的な演奏力で世界中のファンを魅了しましたが、残念ながら今年で解散することを発表しました。

現在、彼らは解散前のワールドツアーを敢行中です。7月26日の武道館が日本での最後のライブとなります。

僕はポール・ギルバートの熱狂的なフリークで、MR.BIGのデビュー前からの、その才能に注目していました。

2002年のFarewell Tourと2011年のAround The World Tourを福岡市で妻と観ました。

どちらも素晴らしいライブでしたが、特に印象的だったのは、ポールももちろんだけど、パット・トーピーの存在でした。

要塞のようなドラムセットで派手なパフォーマンスを展開するタイプではなく、基本的なイクップメンツで正確なリズムを刻むタイプのドラマーです。

パットは、2018年2月7日にパーキンソン病の悪化で亡くなりました。

バンドの中で最も人柄が良く才能も高い人でしたが、それ以上にメンバー間の確執を仲裁し、バンドをまとめる役割を果たしていました。

エリック・マーティンは我儘で気分屋、ビリー・シーハンは真面目で頑固、ポール・ギルバートは宇宙人のように天才的で奇抜な人でしたが、パットは彼らに対して優しく冗談を言ったり励ましたりしてメンバーの結束に腐心していたらしい。

ライブでもパットがメンバーに掛け合って、自分が前に出て会場を盛り上げていたのが印象的でした。

何度も言うけど、僕は特にポール・ギルバートのファンで、彼のギターコピーもよくやっていました。もちろんほとんど弾けませんでしたが。

ポールのギターは速弾きだけではなく、メロディやフレーズも素晴らしくて感動しました。

デビューアルバムの中の「Rock & Roll Over」という曲のエンディングソロが特に好きで、Farewell Tourでは双眼鏡を覗きながらポールの手元を観ていました。あのソロは僕にとって神がかり的なものでした。

薬指、小指を駆使した、尋常ではないペンタトニックの音使い。縦横無尽に駆け巡る光速フィガリング。垂涎の思いで聴いていたものです。

ところで、僕は重度の難聴で、エレクトリックギターのほとんどのソロを聴き取れていないんだけど、不思議なことにポールのソロはしっかり聴き取れていたんです。

これは長年の謎だったんだけど、だいぶ経ってから、ギター誌の教則ビデオを観て、やっと謎が解けました。


彼のピッキングは強力で、弦を弾くたびにバシバシと強烈なアタック感があるらしい。

だからあんなに太い音が出るんだ。

僕は若い頃、そんなことばかり考えながら生きてきました。

元々節操のない性格で、考え過ぎることが嫌いなのかもしれません。

難聴ということもあって、若い頃は健聴者と同等に扱われることはなく、大抵は建物の内外で雑用や野良仕事をやらされていました。

草むしりや庭木の剪定、野良猫やイタチを捕まえては保健所に持っていったり、ゴミ焼却炉の作業で灰だらけになってたり、自動車の修理や粗大ゴミの片付け、廃屋の解体や施設内全エアコンの掃除、暖房器具の燃料調達や送迎、全館の蛍光灯交換や床のワックスがけなどなど…。給料は貰えてたから働き続けたけど、まぁ良く続いたなと思います。

健聴者は自分の持ち場でぬくぬくと所定の業務をこなせば良いだけなのに、僕はコミュニケーションに難があるというだけで、隔離されてる感じでした。自分が要らない人間だということを嫌というほど刷り込まれる毎日だったな。

それでも就職には辛酸を舐めていたので、折角採用された職場を出ていく自信もなく、心無い人からは「どこに行ってもお前は同じだよ」と言い聞かされてた。

でもなぁ、辞めると親が悲しむし…なぁ。

今思えば、障害者差別解消法が施行される前の障がい者のほとんどが、これと同じか、もっと酷い待遇だったと思います。

広く荒れた敷地内で、草刈り鎌を手に持ち、痛めた腰を伸ばしながら、他の従業員が働いている施設の建物を眺める度、脳裏に駆け巡っていたのは、恨みつらみや嫉妬ではなく、ポール・ギルバートのギターソロでした。恨みつらみを抱えて生きていて当然な環境なのに、ポールのギターは僕にそれを考えさせませんでした。彼の次元を超越したテクニカルなギターは、僕の色んな辛さを忘れさせてくれました。

音楽の力に救われたと言っても過言ではありません。誰にでもこういう経験はあると思います。

MR.BIGは今後の再結成もありえるそうです。

エリックが語っていたところによると、パットの後任になるドラマーが見つかれば、また一緒にやりたいと思っているそうです。

でも僕は、もうどうでもいいです。残った三人が元気でいれば、どうでもいいんです。

パットの死で僕の中のMR.BIGは終わりました。

音楽自体もほとんど聴かなくなりましたし…。

彼らには感謝しています。彼らの音楽で僕の人生は少しばかりマシになったと思います。

MR.BIGの解散前ワールドツアーに思うことは、これだけです。

 

PS. 一通り苦労はしたけど、笑い飛ばせることが多いのが救いですね。

中でも、イタチを捕獲した時は、アイツは屁が強烈に臭くて、悶絶しながら保健所に持っていったんですよ。しかし、引き取ってもらえなかった。 鳥獣保護法というのがあるそうなんだな。

山へ放しましたけどね。





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