5月25日の空腹時血糖値は124mg/dlでした。

シニアになって、どうも卓上でチョコチョコやってることが多くなりました。
レトロゲームをやったり、プログラミングを勉強したり…とかですね。
手話学習も卓上といえば卓上なんで、仕事も書き仕事が多くなり、楽と言っちゃ楽なんですけど、そんなぬるま湯生活を送っている昨今。
先日職場でボヤ騒ぎがあったんですよ。
消防車が駆けつけるわ、パトカーが駆けつけるわ。えらい騒ぎでした。
結局、何だったのかというと、敷地内の高木に電線が絡まってて、煙が燻っていたらしいんですよ。
僕も後になって聞いた話なんで、詳しくは知らないんだけど、職場の70過ぎの営繕係が問題の木の下にいたんで、声を掛けてみたんです。
「業者に頼むと100万円掛かるらしい」
木々は6本。直径はどれも30cm超え。
木の高さは電線をとっくに越えてて、枝の間を縫うように、電線が貫通している有様。
クレーン車も調達せず、ハシゴを使ってやることになる。

俺は思わず言っちゃったんですよ。
「俺も手伝う」って。
やりたくてそう言ったわけじゃなくて、絶対に見捨てられない局面だったんで、もう仕方がない。
見捨てたら、絶対後悔する。
それでまぁ、老兵は25000円のエンジン式のチェーンソーを買ってきて、取り掛かったわけですよ。
俺は体重が重いんで、ハシゴに登るわけにはいかない。
オッサンが切断するのに合わせて、木に結わえたロープを引っ張り、安全地帯に誘導する係。
思うような方向にはなかなか倒れてくれず、かなり力任せに引き倒しました。
切ったら切ったで、チェーンソーを交代して、大木を解体し、一カ所に集める。
これは僕の主な役割。
かなりの重労働ですよ。
もう二人とも肩で息している。
死にそう、とはまさにこのこと。
しかし、作業が一段落すると、案外手際良く片付いているんです。
こんなときに思い出すのが、自分が若い頃、嫌というほどやらされた野良仕事です。
夏の炎天下、荒れ地の整地に行ったり、瓦礫に足を取られながら草を刈ったり、重たい殺虫剤のポンプを担いで敷地の生け垣を回ったり。
正直、当時は「こんなこと、将来何の役に立つんだ」と思っていました。
でも、今回みたいな突発的な肉体労働の現場に立つと、「あれ? 体が動くな」と思う自分がいる。
ロープを引っ張る感覚も、倒れる木の癖を読む勘も、自然の中で鍛えられた感覚がちゃんと残っていたんですよね。
便利な道具も多い時代になりましたが、やっぱり最後は“人力と根性”がものを言う。若い頃の野良仕事、無駄じゃなかったです。
完全に終わったわけではなく、まだ半分ほど作業が残っています。
でももう、作業は峠を越えたといっていいでしょう。
あの人ももうしばらく働くことが出来そうだ。